羅生門の上で
Bing AI・AIのべりすと 共著
「俺は牛丼を食っているんだよ。クソデカ羅生門の前でな。お前らも早く食えよ。このクソデカ羅生門が倒れてきたらどうするんだよ」
そう言って盗賊はまた死体を食べ始めた。しかし、彼の言葉には誰も耳を傾けなかった。羅生門の上には、盗賊以外にも様々な人間がいたからだ。
そこには、死体を食べることに飽きてしまった老婆や、死体を燃やして暖をとることにした老人や、死体から金品を奪おうとする浮浪者や、死体の中から自分の親族を探す者や、死体の中で性行為をするカップルや、死体を見て笑っている道化師や、死体を見て泣いている修道女や、死体を見て何も感じない僧侶などがいた。
羅生門の上はまるで地獄絵図のようだった。
彼らは皆、死んでいたのだ。そしてその光景に恐れおののいたのか、死体もどんどん減ってきて、やがて死体は彼らだけになった。すると盗賊たちは死体を食べ終えたらしく、今度は羅生門の上で踊りだした。
「俺たちゃ～♪ 死体でぇす♪でもぉ～♪ 生きてまぁす♪」
彼らは踊りながら歌い出した。
「俺たちは♪ 死んでるけどぃーつもぉー♪ 元気ですぅー♪」
彼らが踊りをやめると、羅生門の上には何も残っていなかった。ただの死体すら消えていた。そこにあったはずのものは全てなくなっていた。
その時、大きな音を立てて羅生門が崩れた。
「うわあああああああ！！」
盗賊たちが悲鳴を上げる。彼らの体は一瞬にして瓦礫の中に埋もれていった。
その様子を見ていた道化師と修道女は顔を見合わせて笑い合った。
「あはは！ さっきの歌のとおりね！」
「本当ですね！ あはは！」
修道女は楽しそうな顔をしていたが、突然、彼女の笑顔が消えた。
「……あれ？ 私の足がない！」
彼女は自分の下半身がないことに気付いた。それは彼女がもうすぐ死ぬことを意味していた。
「いやっ！ 死にたくない！ 誰か助けて！」
彼女を助けようとする者は誰一人いなかった。何故なら、彼らは既に全員死んでいるからだ。
こうして、この世の全ての死者が集まる場所、『彼岸』が生まれた。
「……って夢を見たんですよ。面白いでしょう？」
私は隣にいる女に話しかけたが返事はなかった。どうやら寝ているらしい。
「おい！起きろよ！人がせっかく話をしてやってるというのに……」
私の声に反応して、女は目を覚ました。
「うるさいな……。眠らせてくれないか」
彼女は不機嫌そうな表情を浮かべて言った。
「仕方ないだろう。眠る必要がないんだから」
私は少し苛立ちながらも彼女に返答する。
「だってお前、死んでるんだからさ」
私は冷静に言った。彼女は霊だったのだ。
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